みなさん、こんにちは。新興国投資家のごうかくです。
この記事では、メキシコに投資ができる【EWW】iシェアーズ MSCI メキシコ ETFを積立購入しましたので、その理由について紹介します。
なぜメキシコに投資しようと思ったのか
まず、私がなぜメキシコに投資をしようと思ったかについて説明します。
伸び続けるGDPと人口
メキシコの人口は1.2億人を超え、つい最近日本の人口を越えました。
また、豊富な石油などの天然資源や工業製品が生産可能な将来性のある地域です。
メキシコの人口推移とGDP推移を見てみましょう。

メキシコの人口は年々増加していることがわかります。
メキシコのGDPも、長期的に右肩上がりで推移しており、2019年に1,076[10億USドル]となっています。
メキシコの1人当たりのGDPは約1万ドルと世界平均の10,728ドルと同程度の水準となっています。
メキシコは政治的・環境的に不安定なため、メキシコペソが下落するような場面も見られます。
そのため、GDPの推移がいびつな形状になっています。(メキシコペソ建てだと緩やかに上昇している)
長期での成長率は高いため、長期ポートフォリオの一つとして組み入れる価値がある地域です。
全世界の大企業が投資をし続けている
メキシコは、米国に近いという地理的な優位性があります。
メキシコの安い土地・労働力で商品を製造し、大消費地の米国へ輸出するために、世界各国の大企業が工場を建設しています。
例えばトヨタ自動車は、アメリカやカナダの需要増加に対応するために、小型ピックアップトラック「タコマ」の製造工場の生産能力を向上させたり、英国の家庭用品大手のユニリーバは、4年間で約308億円を投資すると発表しています。
メキシコの輸出額と対外債務残高の推移を見てみましょう。

輸出額と対外債務残高は年々増加しており、貿易黒字が続いていることがわかります。
EWW(iシェアーズ MSCI メキシコ ETF)の特徴
EWWの特徴について説明します。
EWWは、メキシコの主要企業に投資が可能な米国ETFです。
- 運用会社 : ブラックロック
- 経費率 : 0.51%
- 直近配当利回り : 1.83%
- 購入銘柄数 : 約50銘柄
- 設定日 : 2002年7月26日
メキシコ企業に広く分散
EWWの大きな特徴は、メキシコで展開する企業約50銘柄に分散されていることです。
もしメキシコの個別企業に投資するとなると、米国株のADRで購入もしくは現地で口座を開設する必要があり、難易度が高いです。
また、個別株は倒産リスクも高いため、銘柄の吟味を十分にする必要があります。
しかし、米国株ETFであるEWWを購入すれば、投資の専門家である運用会社がメキシコの適切な企業に分散して投資をしてくれるため、安心してメキシコ全体に投資を実施することができます。
投資対象銘柄
投資対象銘柄についてご紹介します。
下記の表にEWWが保有する上位10銘柄を記載します。
積立を始める当初、私は下記の銘柄についてウォルマート程度しか知りませんでした。
ティッカー | 名称 | ファンドの割合 | セクター |
---|---|---|---|
AMXL | アメリカ・モビル | 14.86 | 通信 |
GFNORTEO | グルポ・フィナンシエロ・バノルテ | 9.57 | 金融 |
WALMEX | ウォルマート(メキシコ) | 9.54 | 生活必需品 |
FEMSAUBD | フォメント・エコノミコ・メヒカノ | 9.42 | 生活必需品 |
CEMEXCPO | セメックス | 4.34 | 素材 |
TLEVISACPO | テレビサ | 4.17 | 通信 |
アメリカ・モビルはメキシコ国内で最大の携帯電話会社であり、70%を超える市場シェアを誇っています。
グルポ・フィナンシエロ・バノルテはメキシコで5番目に大きな銀行ですが、外資銀行を除くとメキシコ国内で最大の銀行です。
投資対象セクタ
EWWの投資対象セクタについて説明します。
EWWは主に、生活必需品・通信サービス・金融・素材のセクタで7割以上を占めています。

EWWの株価や配当の推移
EWWの株価やメキシコペソ・配当の推移について見ていきましょう。
株価推移
EWWのチャートを長期的に見ると長期間40~70ドルのレンジ相場が続いておりレンジ相場から抜け出せない状況になっています。
メキシコペソ推移
メキシコペソの価格をドル建てで見ていきましょう。
USD/MXNのチャートを見ると、長期的に上昇トレンドになっています。
すなわち、長期的にメキシコペソ安になっており、特に2015年から大きなメキシコペソ安が続いています。
EWWはドル建てのため、長期的に横ばいとなっていると考えられます。
配当金の推移
EWWの年間の配当金は0.5~1.2ドル程度を推移しています。

S&P500およびVWOとの比較
EWWと米国株の指数S&P500および新興国株式ETFで有名なVWOと比較してみましょう。
EWWとS&P500との比較
EWWとS&P500の比較について説明します。
EWWは2009年から大きく上昇していますが、2015年から下降しS&P500に抜かされています。

VWO(バンガード・MSCI・エマージング・マーケッツETF)との比較
EWWと新興国株式ETFで有名なVWOを比較してみましょう。

EWWは2012年からVWOをアウトパフォームしていますが、2015年以降下降し同程度のパフォーマンスになっていることがわかります。
これは、2015年からのメキシコペソ安が原因だと考えています。
価格が下落してもドルコスト平均法で購入し続けることができれば、今後の株価次第でVWOを上回る大きなリターンを得ることが出来るでしょう。
長期積み立てでは、下落したほうが有利という記事↓

EWWを積み立てた成績発表
私はEWWを毎月1回1株ずつ積み立てています。
今回はその結果についてご紹介したいと思います。

国内約定日 | 銘柄名 | 取引 | 約定数量 | 約定単価 |
---|---|---|---|---|
2021年07月13日 | iシェアーズ MSCI メキシコ ETF EWW | 定期買付 | 1 | 47.65 |
2021年05月11日 | iシェアーズ MSCI メキシコ ETF EWW | 定期買付 | 1 | 47.325 |
2021年04月13日 | iシェアーズ MSCI メキシコ ETF EWW | 定期買付 | 1 | 45.12 |
2021年03月11日 | iシェアーズ MSCI メキシコ ETF EWW | 定期買付 | 1 | 42.87 |
2021年02月12日 | iシェアーズ MSCI メキシコ ETF EWW | 定期買付 | 1 | 43.21 |
2021年01月12日 | iシェアーズ MSCI メキシコ ETF EWW | 定期買付 | 1 | 44.13 |
2020年12月11日 | iシェアーズ MSCI メキシコ ETF EWW | 定期買付 | 1 | 41.66 |
2020年の12月から積立を開始しています。
積立を初めてまだ7ヶ月しか経っていませんが、世界全体の株価回復基調に乗りながらプラスの収益を上げることができています。
なぜか6月に買付ができていませんが、おそらく余力不足だったのではないかと考えています。
今後は他の銘柄とのリスク・リターンを勘案しながら、積み立て数量を考慮していきたいと考えています。
まとめ
メキシコに投資可能な、EWW(iシェアーズ MSCI メキシコ ETF)について紹介してきました。
現時点では、株価は低迷していますが、米国に近く地理的に有利なので、長期積み立てを実施しながら、今後の値上がりを期待してみてはいかがでしょうか。
新興国投資や投資サイクルの鉄則が学べるおすすめ書籍です↓
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