金投資家のごうかくです。いつもご覧いただきありがとうございます。
私は話題の金鉱株ETFである、GDX ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETFを積立購入しているので、その理由と結果について解説します。
金鉱株ETFの特徴
金鉱株ETFとは、金を採掘している企業(鉱山会社)に投資ができるETFです。
世界各国には様々な鉱山企業がありますが、それらの企業に幅広く分散投資が出来るETFです。
金鉱株ETFの大きな特徴として、配当金が出ることです。
有名な金ETFにGLDやIAUがありますが、これらは配当金が出ません。
金自体に価値はあるものの、金自体が価値を生み出すわけではないからです。
しかし金鉱会社は企業として「産金」という価値を生み出しているため配当金が出ます。
配当再投資を実施すれば、複利効果で資産を更に増やすことも可能です。
GDXの特徴
運用会社 : ヴァン・エック・グローバル
経費率 : 0.52%
GDXは大手の金鉱採掘会社に投資をするETFです。
ゴールド現物よりもボラティリティが高いのが特徴です。
下記にGDXが投資している企業は下の表の一覧を示します。
名称 | ファンドの割合 |
---|---|
ニューモント | 15.78 |
バリック・ゴールド | 11.49 |
フランコ-ネバダ | 8.30 |
ウィートン・プレシャス・メタルズ | 6.00 |
ニュークレスト・マイニング | 5.01 |
アグニコ・イーグル・マインズ | 4.65 |
カークランド・レイク・ゴールド | 3.58 |
ノーザン・スター・リソーシズ | 3.06 |
キンロス・ゴールド | 2.83 |
ゴールド・フィールズ | 2.73 |
直近の配当利回りは0.55%で、経費率の0.52%を上回っているので、資産の目減りを回避することが出来ます。
GDXの上位3銘柄を紹介
GDXに占める比率の高い上位3社について解説します。
ニューモント
1921年に設立された、アメリカコロラド州の世界最大の金鉱会社です。
アメリカのネバダ州、コロラド州、カナダのオンタリオ州、ケベック州、メキシコ、ドミニカ共和国、オーストラリア、ガーナ、アルゼンチン、ペルー、スリナムの金鉱山を所有しています。
金以外にも銀、銅、亜鉛、鉛なども生産する採掘会社です。
金鉱会社で唯一S&P500に組み入れられています。
バリック・ゴールド
1983年に設立された、カナダのオンタリオ州の世界2位の金鉱会社です。
アメリカ、カナダ、アルゼンチンチリ、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ドミニカ共和国、マリ、パプアニューギニア、サウジアラビア、タンザニア、ザンビアの金鉱山を所有しています。
金以外にも、銅を生産する採掘会社です。
フランコ-ネバダ
1983年に設立された、カナダのオンタリオ州の世界3位の金鉱会社です。
アメリカ、カナダ、メキシコ、南アフリカの鉱山を保有しています。
金以外にも、石油や天然ガスなどのエネルギーを生産する採掘会社です。
私がGDXを購入している理由
ここまでGDXの説明をしてきましたが、なぜ私がGDXを購入している理由を7つ説明します
守りの資産である
金は長年価値があると信じられており、これからも金の需要は尽きないと考えられています。
1971年にニクソンショックが発生し、ドルと金の兌換性がなくなり、管理通貨制度となりました。
そのため、紙幣が大量に刷れるようになったため、紙幣の価値が年々下がり、相対的に金の価値が上がっています。

グラフはアメリカの中央銀行のバランスシートです。毎年数字が増えていることがわかります。
ドルの価値下落・物価上昇のヘッジとして、保有しておくべきと考え、保有を続けています。
配当金が出る
GDXは金ETFと異なり、配当金が出ることが特徴です。
直近の配当利回りは0.55%ですが、経費率の0.52%を上回っているので経費で目減りする心配がなく、安心して長期的に運用できます。
コモディティーに連動する
GDXは株式ですが、コモディティーである金と高い相関性があります。

GDXとGLDの相関係数のグラフを貼りました。
グラフの上がGDXの月足のチャート、下が相関係数のチャートになります。
金ETFのGLDを基準としたときの、GDXとの相関係数を赤で示しています。
相関係数とは、-1~1の間の数値を取ります。
- 1に近づくほど連動
- 0に近づくほど非連動
- -1に近づくほど逆連動
という関係性があります。
GDXとGLDの相関係数は、何年間もプラスを維持しており、かつ1に近い数値です。
そのため、金鉱株と金は大きく連動していることがわかります。
参考に、VTIとGLDの相関係数のグラフ見てみましょう。
グラフの上がGDXの月足のチャート、下が相関係数のチャートになります。
金ETFのVTIを基準としたときの、相関係数を赤で示しています。

ご覧の通り、プラスとマイナスを行き来しており、アメリカの株式市場全体と連動していないということがわかりました。
そのため、株式の暴落時のときにはリスクヘッジ(保険)として使えるのではないのかなと考えています。
長期的に割安
GDXは金ETFであるGLDと比べ割安です。
下記の週足チャートは、GDXとGLDの価格の比率(GDX/GLD)をチャートにしたものです。
上に行くほどGDXが割高、下に行くほどGLDが割高というグラフです。
週足のチャートを見てみると、2007年から下降トレンドで、2015年頃から横ばいを続けています。
長期的に見ると、この比率は戻る力が働くのではないでしょうか。
総資産額が巨額のため安心
GDXの総資産額は、148.1億ドルです。(2021/6/25)
VTIの総資産額が2515.8億ドル、GLDの総資産額が598.8億ドルですので、それに迫る大きな純資産のETFということがわかります。
出来高も大きいため、安心して売買・保有できる銘柄です。
金投資よりも大きなパフォーマンスを得られる
GDXは金鉱会社のETFのため、金ETFであるGLDやIAUよりも変動率(リスク)が大きいです。
そのため、安いうちに仕込んでおけば、金ETFよりも大きなリターンを得られる確率が上がります。
日本に優れた金鉱株ETFがない
日本には、 世界の鉱山企業に分散したETFは取り扱っていません。
国内企業の業種別ETF(TOPIX-17シリーズETF)も販売されていますが、鉄鋼・非鉄ETF (1623)くらいしか投資できません。

以上の理由から、私はGDXに積立投資を実施しています。
GDXの購入方法
GDXを購入する方法について説明します。
近年、多くのネット証券で米国株が簡単に取引できるようになりました。
GDXは、下記の大手ネット証券で購入することが出来ます。
まとめ
分配金がでる【GDX】ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETFの解説をしてきました。
GDXは、
- 長期的にコツコツと積立投資が好きな方
- 短期的に金ETFよりも高いパフォーマンスで取引したい方
におすすめのETFです。
株式投資とは一味違う、夢のある金鉱会社にぜひ投資してみてはいかがでしょうか。
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