みなさん、こんにちは。投資家のごうかくです。
この記事では、株価が大きく下落する際に上昇するVIX指数について解説します。
このVIX指数は、ロングとショートで大きく異なる戦略ができる興味深い指数です。
この記事では、株価が急落する際にVIX指数をロング(買う)ことで資産を増やす方法をご紹介します。
知識を身に着けて、効率的に資産を増やす選択肢を増やしてみましょう。
VIX指数とは
VIX指数とは、米国のS&P500指数を対象としたオプション(保険商品)の取引価格から計算される指数です。
一般的な保険商品と同じで、生命保険で例えると、若かったり健康な人は病気になる確率が低くリスクが低いため保険料は安く、喫煙者や高齢者は病気になる確率が高くリスクが高いため保険料が高くなるイメージです。
VIX指数は、30日後のS&P500指数の予測変動率(IV:インプライド・ボラティリティ)がオプション価格を決定するため、IVが大きくなるとVIX指数は上昇し、IVが小さくなるとVIX指数は下落します。
下記にVIX指数の定義式を紹介します。(覚えなくても問題ないです)
VIX指数の定義式に標準偏差(σ)が含まれており、この標準偏差に100を掛けた値がVIX指数になります。
R:金利, T:満期, F:先渡価格, Ki:オプションの行使価格の水準, Q(Ki):行使価格
一般的に株価は下落する時のほうが速度(変動率)が大きいため、株価が下落する際にIVは大きく上昇します。
VIX指数の推移
VIX指数は平時は10~20程度を推移していますが、暴落時には30や40へ急騰するため、 市場参加者の感情を反映する恐怖指数とも呼ばれています。
過去の株価暴落を振り返ってみましょう。

リーマンショックの際は、96.4まで急騰しました。
チャイナショックの際は、53.9まで急騰しました。
コロナショックの際は、85.4まで急騰しました。
このように、平時は10~20程度を推移するVIX指数ですが、株価暴落時には50を超えるような高騰をすることがわかります。
VIX投資で利益を得る手法
最後にVIX指数を対象とした投資手法ついて紹介します。
VIX指数に投資するには、VIX指数に連動した商品を売買することで投資をすることができます。
VIX投資手法について
私はVIX投資ではCFD取引を使用しています。
CFDとは差金決済取引の略で、実際に市場で現物商品を売買するのではなく、取引所に証拠金を預け銘柄を売買し、その差金のみを決済する方法です。
FXもCFDの一種です。

CFDを利用している理由は、日本ではVIX指数に連動している商品の取り扱いは少なく、かつ流動性も低いからです。
米国の取引所では商品数が多いのですが、流動性が低く米国株の取引手数料がかかってきてしまいます。
そのため私は、スプレッドが小さく手軽に投資ができるGMOクリック証券のCFDで取引をしています。
先物でも取引が可能ですが、ロールオーバーの手間やレバレッジ管理などが煩雑なため、初心者~中級者の方はCFDが投資しやすいと考えています。
株式指数を始め、商品(コモディティ)やVIX指数にも投資が出来ます。
CFDでの商品選択について
GMOクリック証券では、VIX指数の商品が2つ用意されています。
- 米国VI
- 米国VIブルETF
下記に詳細を説明します。
米国VI
米国VIは、シカゴ・ボード・オプション取引所(CBOE)に上場している、VIX先物に対して取引を行います。

取引単位は価格の10倍単位のため、取引価格が15のときは、1,500ドルの取引になります。
必要証拠金は日によって変わりますが、2021/08/06現在で4,122円のため、少額から取引を始めることが出来ます。
レバレッジが最大5倍かかるため、証拠金の入金には、程度余裕をもたせたほうが良いかもしれません。
1ヶ月に1回、価格調整が発生します。これは先物のロールオーバー費用と考えてもらえば結構です。
一般的に、先物価格は期先(期限が遠い)の価格のほうが高くなるため、価格調整日にロング(買い)ポジションを所持していると費用が発生し、ショート(売り)ポジションを所持していると費用が返ってきます。
そのため、ロングポジションでは短期での保有をおすすめしています。
米国VIブルETF
米国VIブルETFは、プロシェアーズ・ウルトラ・VIX短期先物ETF(UVXY)に対して取引を行います。
取引単位は価格の1倍単位のため、ETFの取引価格が20のときは、20ドルの取引になります。
必要証拠金は日によって変わりますが、2021/08/06現在で567円のため、少額から取引を始めることが出来ます。
レバレッジが最大5倍かかるため、証拠金の入金には、程度余裕をもたせたほうが良いかもしれません。
1日1回、金利調整額が発生します。これは先物のロールオーバー費用やETFの管理費用と考えてもらえば結構です。
金利調整額が1円未満の場合は切り捨てになるため、うまく調整すると費用がかからなくなる裏技もあります。
価格が減価する商品のため、ロングポジションを保有する場合は短期での保有をおすすめします。
まとめ
S&P500指数における30日後の予測変動率に連動するVIX指数について紹介しました。
株価下落時に利益を出すための手法の一つとして選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
投資において機会損失が最も悔しいと思うので、口座を作って待機しておくというのも一つの手かもしれません。
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